「バイトに行くのが面倒くさい」
「上司や同僚が怖いから顔を合わせたくない」
「ミスをしてしまって、もう職場に行けない」
こんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?
特にアルバイトは気軽に始められる反面、人間関係や仕事の内容が予想外にストレスになることもありますよね。
この記事では、元店長の視点から、バイトを“飛ぶ”とはどういうことか、そのリスクや対策について解説します。
バイトを続けるべきか、辞めるべきか迷っている方にとって、この記事が一つの指針となれば幸いです!
店長として、実際に飛んでしまうスタッフの対応をしてきた経験を基に解説していきます!
バイトを飛ぶとどうなる?現実的なやり方と問題点
バイトを飛ぶとはどういうこと?
「バイトを飛ぶ」という表現は、連絡もせずに急にアルバイトを辞めてしまうことを指します。
正式な辞め方ではなく、一方的に労働契約を破棄する行為にあたります。
理由は様々で、「耐えられない」「面倒くさい」「辞めると伝えるのが怖い」など精神的な負担からくることが多いでしょう。
しかし、この行動にはリスクが伴います。
例えば、制服の返却や給料支払いについてなど、最悪の場合は法的なトラブルになることもあるでしょう。
できることなら”飛ぶ”という選択は避けるのが無難です!
バイトを飛ぶ場合、給料はもらえるの?
バイトを飛んでも、それまでに働いた分の給料を受け取る権利はあります。
これは労働基準法で定められており、雇用者側が未払いを行うことは違法です。
労働基準法第24条
賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。
引用:e-GOV法令検索
とはいえ、店長にも様々な性格の人がいるため、意地悪で給料支払いをしないケースや、そもそも賃金の未払いが違法だと知らないようなケースもあります。
ですが、どのような理由があろうと未払いは違法なので、支払いがない場合は労働基準監督署に相談してみるとよいでしょう。
就業規則に罰則の記載がある場合は減額される可能性があります!
制服や備品はどうする?返却しないとどうなる?
バイト先で貸与された制服や備品は、基本的に返却が必要です。
これを怠ると、後日請求される可能性があり、余計なトラブルを招くケースも考えられます。
飛びたい気持ちは理解できますが、制服などを郵送で返却するなど、最低限の対応を行うことでスムーズに問題を解決できるでしょう。
未返却の場合、”業務上横領罪”として警察に被害届を出される可能性があります!
とはいえ、制服ごときで被害届を出すことはほぼありません(小声)
どうやって飛ぶ人が多い?
バイトを飛ぶ人は、出勤せず急に連絡がなくなりそのまま消えていくことがほとんどですが、以下のようなケースもあります。
- 連絡無しで突然出勤しなくなる
- 突然「辞める」とだけ伝えられ連絡が取れなくなる
- 体調不良を理由に徐々に連絡が途絶える
- シフトを提出せず自然消滅を狙う
- 同僚を通じて辞める意思を伝える
これらの方法は確かに現実的ですが、それぞれにリスクやデメリットがあり、根本的な解決にはなりません。
飛ぶことで精神的な解放感が得られる一方で、未解決の問題が残ることも多いです。
バイトを飛ぶことで発生するリスク
訴えられる可能性はあるの?
バイトを飛んだ場合、一般的に訴えられるリスクは低いです。
ただし、訴えられる可能性がゼロというわけではないので注意が必要です。
民法第415条
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。
引用:e-GOV法令検索
このように、民法で損害賠償請求が認められています。
バックレは債務不履行にあたるたるため、店長次第では訴えられることがあるということを心に留めておきましょう。
ぶっちゃけ、裁判費用や手間に損害額が見合わないため、訴えられることはほぼありません!
家や親に連絡がいく可能性は?
連絡先をブロックされていて本人と連絡が取れないケースが多いため、家に直接電話がかかってくる可能性も考えられます。
このケースの場合、バックレたことによる怒りの電話というよりは、安全確認のための連絡といった意味合いが強いです。
どうしても心配なら、事前に親へ事情を説明しておくことで余計なトラブルを防ぐこともできるでしょう!
ですが、ブロックされていたり、LINEグループから退会していれば店長も察するので、いちいち家まで連絡はしないことが多いです。
源泉徴収票はどうする?
源泉徴収票が手元にないと、年末調整や確定申告で困る場合があります。
雇用者側が源泉徴収票を発行するのは義務なので貰えないことはありませんが、急に退職した場合は自分で連絡をして発行を促さないと貰えないケースが多いです。
また、どうしても直接受け取るのが気まずい場合は、郵送やPDFデータなどで貰うのも一つの手です。
源泉徴収票を発行してもらえない場合は、税務署に相談してみましょう!
バイトを飛びたくなる原因と対処法
上司や同僚が怖い、嫌いで行きたくない
人間関係の問題でバイトが嫌になることはよくあります。
特に上司の厳しい態度や同僚とのギクシャクした関係が原因の場合、ストレスは大きいですよね。
この場合は、まず信頼できる店長や社員に相談してみることで、配置転換やシフトの調整で改善されることもあります。
店長自体が嫌な場合は、本社の人に相談してみるのも一つの手です!
大きなミスをして顔を合わせるのが辛い
仕事でミスをしてしまい、その責任を感じて職場に行けなくなる場合もあります。
しかし、ミスは誰にでも起こるものであり、重要なのはその後どう対応するかです。
店長経験者として言えることは、ミスを素直に認めて謝罪すれば意外と大きな問題にならないことが多いということです。
バックレる前に、一度冷静に考え直してみてください。
生きている限り失敗は何度も起こるので、一度失敗しただけでバックレていてはキリがありませんよ!
単純にバイトが面倒くさい
「早起きが苦手」「忙しい日は行きたくない」など、バイトを継続するモチベーションが下がることもあります。
こうした場合は、自分にとって無理のないシフトや、やりがいを見つける努力をしてみるのも一つの方法です。
それでも改善しない場合は、転職を考えるタイミングかもしれません。
まとめ:無理せず自分を守る選択を
バイトを飛ぶ行為にはメリットもデメリットもありますが、最終的には自分の心身を守るための行動が大切です。
バックレる前にできる対策を考え、必要であれば正規の手続きを取って円満に辞める方法を選びましょう。
この記事が、悩みを抱えるあなたの一助となれば幸いです。